

巨大地震予測の不確実性を踏まえた長期的災害対策と世代間公平性に関する研究

研究代表者:松岡 俊二
(早稲田大学アジア太平洋研究科教授)
研究概要
マグニチュード8クラスの巨大地震への備えには長期的な取り組みが必要であるが、科学的予測の不確実性や、現在世代と将来世代の間での費用負担の公平性などの課題を抱えている。このような科学者のみでは回答が難しいトランス・サイエンス的課題では、様々なステークホルダーとの協働が社会に望ましい解決策を導くための鍵である。 そこで本研究「巨大地震予測の不確実性を踏まえた長期的災害対策と世代間公平性に関する研究」は、100年の発生確率が40%近くに及ぶ首都圏のM8クラスの海溝型巨大地震に焦点を当て、科学者、行政担当者、一般市民を含む『首都圏・巨大地震を考える市民会議』を形成し、長期的視点に基づく災害対策について議論する。 この市民会議での対話や学びを通じ、科学的予測の不確実性と世代間公平性の問題に取り 組む過程で、参加者の地震に対する科学リテラシーや認識の変容を観察・記録する。それをアンケート調査やインタビュー分析と組み合わせることで定量的・定性的に分析し、不確実性を考慮しつつ将来世代にも配慮した、真に社会にとって望ましい持続的かつ長期的な災害対策を解明・提言する。
研究組織
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科研メンバー
- 松岡俊二(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科・教授)研究代表者
- 松本礼史(日本大学生物資源科学部・教授)
- 竹内真司(日本大学文理学部・教授)
- 藤原広行(国立研究開発法人 防災科学技術研究所マルチハザードリスク評価研究部門・部門長・上席研究員)
- 黒川哲志(早稲田大学社会科学総合学術院・教授)
- 桜井愛子(神戸大学大学院国際協力研究科・教授)
- 田中勝也(滋賀大学経済学系・教授)
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研究協力者
- 堀 高峰(国立研究開発法人 海洋研究開発機構 海域地震火山部門 地震津波予測研究開発センター・センター長)
- 中村洋光(国立研究開発法人 防災科学技術研究所 マルチハザードリスク評価研究部・副部門長)
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研究補助者(RA)
- 任 羽佳(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科・D3)
- Hua Yan(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科・D2)
- Lin Weiyi(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科・D1)